防炎・難燃作業服とは?燃えにくい仕組み・LOI値・JIS規格・選び方を徹底解説

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防炎・難燃作業服とは?
「燃えにくい」の意味からJIS規格・選び方まで徹底解説

火を扱う現場の安全を、毎日身につける。
「もしもの火」に備える作業服という選択。

溶接、溶断、鋳造、製鉄、金属加工、石油・ガス関連、化学工場など、 仕事の中で火・熱・火花を扱う現場では、一般的な作業服とは異なる安全対策が求められます。

そんな現場で重要になるのが、 「防炎」「難燃」性能を持った作業服です。

しかし、次のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

  • 防炎って、火がつかない服のこと?
  • 難燃と防炎は何が違うの?
  • 普通の作業服と何が違う?
  • JIS規格って本当に必要?
  • どんな現場なら防炎作業服を選ぶべき?

実は、「防炎・難燃」といっても、 決して「燃えない服」という意味ではありません。

重要なのは、火炎にさらされたときに、 燃え広がりにくくすること、火炎によるリスクを低減することです。

この記事では、防炎・難燃作業服について初めて調べる方にも分かるように、 基本的な考え方からLOI(限界酸素指数)、JIS規格、素材の特徴、 作業現場での選び方まで、できるだけ分かりやすく解説します。

1.防炎・難燃作業服とは?

まず最初に、最も大切なことから説明しましょう。

防炎・難燃作業服とは、 「火がついても燃えにくい」作業服です。

「燃えにくい」=「燃えない」ではありません。

SOWAの資料でも、防炎・難燃作業服について 「火がついても燃えにくい」作業服と説明されています。 一方で、「不燃ではありません」と明記されています。

また、記載された分類性能を有していても、 安全性そのものを保証するものではないことも示されています。

重要なポイント
防炎・難燃作業服は、どんな状況でも絶対に燃えない服ではありません。 作業環境に合わせて、適切な製品・サイズ・保護具を選択することが重要です。
火を扱う現場では、作業服そのものの「燃えにくさ」が重要です。 防炎・難燃作業服は、火炎が衣服に燃え広がるリスクを低減するための 重要な装備のひとつです。

2.「燃えない服」ではなく「燃えにくい服」

防炎・難燃作業服について、最も誤解されやすいのがここです。

防炎・難燃作業服は、 「絶対に燃えない服」ではありません。

火炎の種類、温度、接触時間、作業環境などによって状況は異なります。

そのため、防炎・難燃作業服を着ていれば安全というわけではなく、 ヘルメット、保護メガネ、手袋、安全靴など、 必要な保護具と組み合わせて使用することが大切です。

また、資料では、可燃物質のような危険物が存在する場所での着脱を避けること、 大きな損傷を受けるような洗濯を避けること、 使用前に取扱説明書を確認することなどが注意事項として示されています。

防炎・難燃作業服は「安全を保証する魔法の服」ではなく、 現場のリスクを考えた安全装備のひとつです。

3.防炎・難燃作業服が必要になる現場

では、具体的にどんな仕事で防炎・難燃作業服が活躍するのでしょうか。

溶接・溶断作業

火花や高温の金属などにさらされる可能性がある代表的な作業です。 特に溶接作業では、火花が周囲に飛び散るため、 作業服にも一定の防護性能が求められます。

鉄鋼・製鉄関連

高温の材料や熱源を扱う現場では、 熱や火炎に対する防護が重要になります。

鋳造・金属加工

金属を高温で加工する工程では、 火花や熱への対策が必要になる場合があります。

石油・ガス関連

可燃性物質を取り扱う現場では、 作業服の素材や静電気への対策など、 総合的な安全性が重要になります。

化学工場・化学コンビナート

熱や火炎にさらされる可能性がある現場では、 作業環境に応じた防護服が求められます。

「業種」だけで判断するのではなく、 「実際にどんな作業をしているのか」で選ぶことが重要です。

4.「防炎」と「難燃」は何が違う?

ここは非常に分かりにくいところです。

一般的には、

防炎
火炎が燃え広がることを抑える性質。
難燃
燃えにくい性質。

というイメージで理解すると分かりやすいでしょう。

ただし、実際の商品選定では「防炎」「難燃」という言葉だけを見るのではなく、 「どの規格に適合しているのか」まで確認することが重要です。

5.「LOI値」とは?数字が大きいほど燃えにくい

防炎・難燃作業服について調べていると、 必ずと言っていいほど出てくるのが「LOI値」という言葉です。

LOIとは、 Limiting Oxygen Index(限界酸素指数)のこと。

簡単に言えば、 その素材が燃焼を続けるために必要な最低限の酸素濃度 を示す指標のひとつです。

SOWA資料では、LOI値について 「燃えにくさ」を示すための指標のひとつで、 LOI値が大きいほど燃えにくい素材になると説明されています。

31.1 6042 series
32.5 6052 series

資料では、一般的な基準として27以上が示され、 6042シリーズは31.1、 6052シリーズは32.5とされています。

LOI値とは、燃焼を続けるために必要な酸素濃度を示す指標のひとつ。 資料では、LOI値が大きいほど燃えにくい素材とされています。

6.防炎・難燃作業服は「JIS規格」も重要

防炎・難燃作業服を選ぶときに、 もうひとつ注目したいのがJIS規格です。

JISとは、日本産業規格のこと。 防炎・難燃作業服では、目的に応じて複数の規格があります。

JIS T8128
溶接及び関連作業用防護服。 溶接業や鋳造業などの関連作業に使用される製品規格です。
JIS T8129
熱及び火炎に対する防護服。 鉄鋼業、製鉄所、石油精製所、化学コンビナートなど、 熱と火炎に暴露される可能性がある現場の製品規格です。
JIS T8130
火炎に対する防護服。 各種製造工程など、火炎を扱う作業現場で着用する難燃作業服の製品規格です。
JIS T8118
静電気帯電防止作業服。 6052シリーズでは、この規格への適合も紹介されています。

つまり、「防炎だからOK」ではなく、 どのような性能試験・規格に対応しているのか を確認することが重要です。

7.6042シリーズ|綿100%の防炎加工生地

防炎・難燃作業服というと、 「安全性を優先すると着心地が悪そう」 と思う方もいるかもしれません。

そこで注目したいのが、SOWAの6042シリーズです。

6042 SERIES
綿100%防炎加工生地を使用

6042シリーズは、防炎加工を施した綿100%ツイルを使用しています。

  • 火を扱う現場にも対応した仕様
  • 不快なニオイを軽減するデオドラントテープ付き
  • レディースサイズ対応商品
  • ボタン・ファスナーが表に出ないスクラッチガード仕様
  • LOI値 31.1
  • JIS T8128・JIS T8129・JIS T8130規格適合

ラインアップには、長袖ブルゾン、長袖シャツ、カーゴパンツ、 溶接帽、割烹着などがあります。

火を扱う現場で必要とされる機能と、 実際の作業で使いやすいデザインを両立したシリーズです。

8.6052シリーズ|防炎+帯電防止+ストレッチ

もうひとつ注目したいのが6052シリーズです。

6052 SERIES
防炎 + 静電気帯電防止 + ストレッチ

6052シリーズは、 「防炎+静電気帯電防止+ストレッチ」 素材を採用しています。

使用されているのが「ブレバノプラス」です。

資料によると、ブレバノはコットンとモダクリル繊維との混紡による防炎性に加え、 導電性繊維による静電気帯電防止性を備えた素材です。

また、コットン混紡素材のため、合成繊維100%の素材と比べて 非溶融性に優れていることも特徴として紹介されています。

32.5 6052 series LOI値
4 対応するJIS規格

6052シリーズでは、 JIS T8128、JIS T8129、JIS T8130に加え、 JIS T8118「静電気帯電防止作業服」への適合が紹介されています。

9.防炎作業服を選ぶときの5つのポイント

では、実際に企業で防炎・難燃作業服を導入するとき、 何をチェックすればよいのでしょうか。

01 どんな「火」を扱うのか

溶接なのか、溶断なのか、高温材料なのか、 火炎を扱う製造工程なのか。

まずは作業内容を整理しましょう。

「製造業だから防炎」という単純な選び方ではなく、 現場の危険要因を把握することが第一歩です。

02 JIS規格を確認する

「防炎」という表示だけを見るのではなく、 どのJIS規格に適合しているのか を確認しましょう。

特に、溶接・熱・火炎・静電気など、 現場によって必要となる性能は異なります。

03 上下セットで考える

これは非常に重要です。

資料では、6042シリーズ・6052シリーズともに、 同一シリーズの製品を上下同時に着用することが注意事項として記載されています。

「上着だけ防炎なら大丈夫」とは考えず、 上着・パンツを含めたトータルの装備 として考える必要があります。

04 静電気対策も確認する

火災リスクを考える場合、「火炎」だけではなく 静電気についても考える必要があります。

特に可燃性物質を取り扱う現場などでは、 作業服に求められる性能を総合的に確認することが重要です。

6052シリーズでは、 JIS T8118の静電気帯電防止作業服 への適合が紹介されています。

05 「安全性」だけでなく「働きやすさ」も見る

作業服は、一日中着用するものです。

だからこそ、 安全性+着心地+動きやすさ+耐久性 のバランスが重要です。

6052シリーズではストレッチ素材が採用され、 6042シリーズでは綿100%ツイルが使用されています。

10.防炎作業服は「上下セット」で考えることが重要

防炎・難燃作業服を選ぶときに意外と見落としやすいのが、 「全身で考える」ということです。

例えば上着だけ防炎性能のあるものにして、 パンツは一般的な作業服。

これでは「防炎作業服を導入した」というだけで、 製品の性能を十分に活用できるとは限りません。

資料では、適切なサイズの同一シリーズ製品を 上下セットで正しく着用し、必要に応じて適切な保護具を併用することが 注意事項として示されています。

実際に必要となる防護レベルは、 作業内容やリスクによって異なります。

「何を着ればいいか分からない」という場合には、 作業内容を専門業者に伝えて相談することが重要です。

11.防炎性能だけでなく「働きやすさ」も大切

安全性を高めることはもちろん重要です。

しかし、作業服は「安全装備」であると同時に、 毎日働く人が身につける「仕事道具」でもあります。

例えば、次のような点も重要です。

  • 動きやすいか
  • 暑すぎないか
  • サイズ展開は十分か
  • 女性も着用できるか
  • ポケットは使いやすいか
  • 長時間着用できるか
  • 現場の作業に合っているか

6042シリーズではレディースサイズにも対応しています。

また、ボタンやファスナーが表に出ないスクラッチガード仕様、 野帳が入るポケット、内ペン差しなど、 現場での使いやすさにも配慮されています。

安全性 × 機能性 × 着用性
この3つのバランスが、防炎・難燃作業服選びでは重要です。

12.防炎・難燃作業服を「もしものための備え」に

仕事中は、 「今日は事故が起きなかったから大丈夫」 という日がほとんどかもしれません。

しかし、安全対策で大切なのは、 事故が起きてから考えるのではなく、 起きる可能性がある段階で備えること。

火花が飛ぶ。

高温の材料を扱う。

溶接をする。

可燃性物質を取り扱う。

そうした環境で働くのであれば、 「もし火炎にさらされたら?」 という視点で作業服を見直してみる価値があります。

防炎・難燃作業服は、決して「燃えない服」ではありません。

しかし、燃えにくい素材を選ぶこと。 必要な規格に適合した製品を選ぶこと。 上下を含めて適切に着用すること。 必要な保護具と組み合わせること。

こうした一つひとつの積み重ねが、現場の安全対策につながります。

13.まとめ|「火を扱う仕事」だからこそ、作業服にも安全性能を

防炎・難燃作業服について、最後にポイントを整理しましょう。

防炎・難燃作業服とは?

火がついても燃えにくい作業服。

ただし、不燃ではありません。

LOI値とは?

燃焼を続けるために必要な最低酸素濃度を示す指標のひとつ。 資料では、LOI値が大きいほど燃えにくい素材とされています。

31.1 6042 series
32.5 6052 series

JIS規格も重要

用途に応じて、次のような規格を確認することが大切です。

  • JIS T8128
  • JIS T8129
  • JIS T8130
  • JIS T8118

6042シリーズ

綿100%防炎加工生地 を使用し、火を扱う現場に対応した仕様。

6052シリーズ

防炎+静電気帯電防止+ストレッチ を備えたブレバノプラス素材を使用。

そして何より重要なのは、

「防炎作業服を着ているから安心」ではなく、 「現場に必要な性能を正しく選び、正しく着用する」こと。

火を扱う現場では、 作業服も重要な安全装備のひとつです。

火を扱う現場に、適切な防炎・難燃作業服を。

溶接・金属加工・製造・鉄鋼・石油・ガス・化学関連など、
火炎や高温環境で使用する作業服についてご相談ください。

現場の作業内容や人数、必要な性能をお聞きし、 最適なユニフォームをご提案します。

製品についての注意事項

防炎・難燃作業服は不燃ではありません。 資料に記載された分類性能を有していますが、安全性を保証するものではありません。 可燃物質のような危険物が存在する場所では着脱しないでください。 大きな損傷を受けるような洗濯は避け、使用前には必ず付属の取扱説明書をご確認ください。

また、6042シリーズ・6052シリーズについては、 資料に記載された着用方法・洗濯方法・使用上の注意をご確認ください。

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